地域公共交通の取組みについて(福島県会津若松市)委員会視察8月4日
磐梯山や猪苗代湖などの豊かな自然に囲まれ、長い歴史を有する内陸都市の会津若松市は人口約12万人。鶴ヶ城を中心に稲作農業と酒・漆器等の地場産業も栄え、近年は ICT領域に特価した県立会津大学の誘致もあり、コンピューター関連の最先端産業が盛んである。市内は道幅も狭く積雪も多い。城下町松本と似た風情が感じられた。 地域公共交通の取組みについては、地方都市共通とも言える市民の足の確保が課題となっており、①持続可能な路線バスの再編、②生活交通と循環型観光交通(ハイカラさん、あかべえ)のベストミックス化、③市街地外縁部の地域住民が主体となった新しい移動手段(コミュニティバス)運営が今までの主な取り組みであった。 さらなる住民サービスの向上を目指し、①~③の継続と地元交通事業者にICT企業が参加しての④完全スマホによるAIオンデマンドバス実証や、様々なテクノロジーを掛け合わせ移動ルートを最適化する⑤MaaS(マース)への取り組みも積極的に行っていくと言う。特に③のコミュニティバスは地域住民が主体となって運営されており、国交大臣表彰を受賞した。自分たちの足を守る取り組みが、地域福祉・地域づくりに繋がっていて、中山間地が多い本市においても大いに参考にすべき事例と感じた。 まとめ 地方都市の持つ課題は交通分野以外でも共通しているものが多く、少子化・人口減少対策、子育て・教育環境の充実、産業の振興、脱炭素化推進、ICT/DXの活用、市民の安全・安心の確保など、今回の視察を将来のまちづくりに役立てたいと思う。 |